要点
ヘビの脱皮した皮の一部が体に残っている、目の周りの膜(眼鏡膜)が にごったまま取れない、脱皮にいつもより時間がかかっている。
これらは、組織学的な研究で報告されている脱皮不全(ディセクディシス)の 症状と重なります[1]。
どんな症状か
ヘビ 60 頭を対象にした組織学的な後方視的研究では、次のような所見が 報告されています[1]。
- 眼鏡膜(スペクタクル)の炎症反応(60 頭中 52 頭)
- 眼鏡膜の脱皮不全(60 頭中 13 頭)。うち 5 頭は炎症を伴い、 残り 8 頭は外見上正常な眼鏡膜の上に余分な角質の層が付着していた
この研究の対象はボア科・ナミヘビ科・コブラ科・ニシキヘビ科・クサリヘビ科の 5 科にわたり、脱皮不全が特定の種に限った問題ではないことがうかがえます[1]。
なお、この研究に提出された検体全体のうち、眼鏡膜の炎症または脱皮不全が 見られたのは4%だったと報告されています(脱皮不全単独の割合は 報告されていません)[1]。
考えられる原因
組織学的研究では、眼鏡膜の脱皮不全の原因として次のようなものが 考えられるとされています[1]。
- ダニの寄生
- その他の皮膚炎
- 外傷
- 不適切な飼育環境
- 内臓の病気
進化生物学的な研究では、脱皮までの日数には種による違いがあり、 待ち伏せ型の捕食者や母性保護を行う種で傾向が異なると報告されています[2]。 ただしこれは孵化直後の初回脱皮の研究であり、成体の脱皮不全の原因を 直接説明するものではありません。
いずれにせよ、**個々の飼育環境で何が原因かを、当サイトが特定することは できません。**診断は必ず獣医師の判断によります。
家庭でできること
診断や治療は家庭でできることではなく、必ず獣医師の判断が要ります。
そのうえで、一般的な健康管理として次のことが助けになる可能性があると 考えられています。
- 適切な湿度を保つ環境(脱皮しやすい湿った隠れ家など)を用意する
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PR 脱皮の補助になるレイアウト用品(流木・ざらざらした石):楽天Amazon - 体にダニのようなものが付いていないか、あわせて確認する
残った皮を無理に剥がそうとしたり、目の周りの膜を家庭で処置したりしないで ください。
受診の目安
今日中に受診を検討してください
- 目の周りの膜が濁ったまま何度も脱皮不全を繰り返している
- 皮膚に炎症や腫れを伴っている
数日のうちに受診を検討してください
- 脱皮した皮の一部が体に残っている状態が続いている
- 脱皮にいつもより時間がかかっている